自分の知らない枯れた技術と AI の相性がよい
最近は AI おじさんをやっているのですが、枯れた技術と AI の相性がいいことに気づき、自分がまったく知らないことを、なんとか概要を掴んでいるくらいまで教えてもらうことができました。
PostgreSQL のことを教えてもらった
PostgreSQL について教えてもらったんですよ。
ぼくは Postgres について、何も知らないのでした。DB である、位の知識しかないと言ってもいい。
それについて、AI に以下の事柄をやってもらいました。ちなみにモデルは Anthropic Claude 3.7 Sonnet を使いました。
- やりたいことに対するドキュメントを書く
- k8s で練習場となる環境を用意する
教えてもらった内容が以下です。作成したもらったサンドボックス上で手順をたどると、概ね正しいオペレーションであることがわかりました。
https://github.com/takutakahashi/sandbox/tree/main/2025/postgres-replication
そして、非同期レプリケーションを行うためにはレプリケーションスロットを作る必要があったり、どういった SQL で動作確認を行うべきかなど、勘所を知ることができました。この資料で素振りをしつつ、一次資料を参照することで、ある程度運用に取り組めそうだな、と感じさせてもらいました。
AI と枯れた技術との相性
AI と枯れた技術は相性がいいです。逆の、「AI と最先端の技術は相性が悪い」も一部成立します。以下にその理由を記述します。
1. 知識カットオフが存在する
以下のページによると、Claude 3.7 Sonnet の知識カットオフは2024年11月と記載があります。
https://docs.anthropic.com/ja/docs/about-claude/models/all-models
つまり、それ以降に発達した技術に関して、モデルは詳しく知らないことを意味します。
例として、Claude 3.7 Sonnet に ModelContextProtocol (MCP) について訪ねても、該当の技術にたどり着きませんでした。
Web を検索してもらうなど、自身が知らない情報を取りに行く事はできますが、数十年の集合知の蓄積には勝てないでしょう。
2. 資料が豊富である
インターネットに存在するデータはストック型であると言えます。そのため、カットオフ付近に登場した技術は資料が足りないためモデルが詳しくないことが考えられます。
反対に、枯れた技術であれば、エンタープライズ向けの運用ドキュメントや技術仕様、関連する RFC など、品質の高い資料をすでにモデルが学習済みである事が考えられます。
典型的なオペレーションであれば、モデルが持つ知識の中から組み立てることは簡単でしょう。
まとめ
枯れた技術と AI、相性がいいので、なんか色々できそうな気がするぞ。